草刈りが終わった

なぜだか泣きたくなる匂いだ

懐かしさは日ごとに冴えてゆく夏


目が覚めるような寒さも

冬の奥まで来れば

慣れたもの


それでも

呟いたおはようは

白く空へと昇った


いつもなら

しきりに何かをうったえる嘴も静かな

ある春の早朝

小川のせせらぎのような音を立てて

風が木の葉をすすいでゆく


秋は一年で一番力強い季節だと

ある詩人が言っていた

それもそうだと頷いてみせたのは

あまりにも画面に気を取られていたせいなのだった

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